65 クリスチャン・ヤルヴィが導く新しい世界。

65 Atterberg: Cello Concerto / Brahms: String Sextet No. 2 (Arr. for String Orchestra)

クリスチャン・ヤルヴィ(指揮)、トゥルルス・モルク(チェロ)、ノールランド歌劇場交響楽団  Kristjan Jarvi(conductor)Truls Otterbech Mørk(cello) Norrlandsoperan Symphony Orchestra

(リンクから音源に飛びます。)
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 11月は芸術の秋だからか^^;普段月1で行くか行かないくらいかの演奏会通いがが5本も控えており、ブログを書く側も意味もなく緊張したりしています^^;
その第一弾がこちら、11/2に武蔵野市民文化会館で行われたMDRライプツィヒ交響曲楽団(指揮クリスチャン・ヤルヴィ、ソリスト岡本誠司)でした。
 我が家は家族揃ってバイオリンの岡本誠司さんのファンであり、現在ドイツ留学中の彼の演奏機会を聴く機会が数少ないため、とても楽しみにして出かけてきました。
 嗚呼!またしても美しい音色をしみじみ堪能してきました。それまであまりバイオリンって特段関心がなかったのですけども、こんな綺麗な音がするんだ!弱音の響きまでシッカリ聴き届けたいと思い直したのは彼の演奏を聴いてからでした。
 このブログでは反田恭平さん率いるMLM管弦楽団の音源のときにも岡本さんを取り上げました。(彼はその時のモーツァルト協奏曲でのコンサートマスターでした)聴き放題では東京藝大時代のバッハの録音を何曲か聴くことが出来ますけども、アンコールのバッハ無伴奏バイオリン・ソナタ3番ラルゴはまた一段と美音を私達に届けてくれました。本当、将来どんな音楽の道を歩んでいくのか楽しみな若者です。
(画像から音源の頁に飛びます。)

 …という感じだったので、実はオーケストラや指揮者については全くのノーマーク^^;(いや、クリスチャン・ヤルヴィさんがヤルヴィ一家の一番お若い方だということくらいは知っていましたけども…)でしたけども演奏会自体も大変興味深いものでした。
 メインのブラームス交響曲第1番など「な、なんですか、はやく帰りたいんですか!」と思えた程^^;快速に始まりましたけども、4楽章の盛り上がり迄来ると彼のやりたい音楽が「ああ!そうなんだ!」と目が冴え渡るようなゲームプランのはっきりした音楽が聴衆を巻き込んでしっかり展開されていて、私も盛り上がりつつ舌を巻くものでした。
 アンコールも大変面白いものでした。ステンハンマルさんの音楽は今度このブログでも取り上げたいくらいとても美しい楽曲でしたし、第九の4楽章がいきなり始まって、「さて歌ってみる?」とばかりに観客にふってみるのも愉快でした。

 そんな感じで演奏会後も感想を言い合うのも楽しいひと時となりましたから、じゃあ今回のブログはロマン派~近現代までを縦横無尽に魅せてくれたクリスチャン・ヤルヴィさんの音楽に注目していこう。そんな感じで探してみたのがこの1枚です。
 演奏会でのステンハンマルさんも知らなければこのアッテルベリさんも全く知らなかった不勉強ものの私ですが^^;ヤルヴィさんはこういった19世紀終わり~20世紀にかけての音楽家たちを演奏会や録音で取り上げたりしているのですね。
 お二人共スウェーデンの後期ロマン派終盤~近現代にかけての作曲家で、アッテルベリさんはチェリストでもあったそうです。彼の母国オケ・ソリストも同国の方で録音されたチェロ協奏曲はなんか…大河ドラマとか、Zガンダムとか(要は三枝成彰さんなのか^^;)風味をも感じさせますけども、ドラマチックでもあるので確かに埋もれてたら勿体ないなぁと思わせるものでした。
 でも、チェロ協奏曲以上に私が心惹かれたのは!そのアッテルベリさんが編曲したブラームス弦楽六重奏曲Op.38の弦楽合奏版!(1939年作)凄い!瞳をキラキラさせた妖精みたいな少女たちが一心に踊っているような可憐さ全開! 音楽は間違いなくブラームスなんだけどあまりの可愛らしさにそうじゃないみたい^^;そんなアレンジがとても素敵ですっかり気に入ってしまいました。(勿論ブラームスの原曲もあとで聴きましたけど、ここまで少女漫画していないような…)
 是非どこかの室内オーケストラで演奏してくれないかしら?ヤルヴィさんならば更に嬉しい!となるくらいの発見でとても嬉しくなりました。
 岡本誠司さんだけでなく、クリスチャン・ヤルヴィの今後の活動にも注目しつつ、彼が取り上げるよく知らない作曲家(すみません)にも目を向けていきたいなぁ、と収穫の大きな演奏会となったのでした。

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