45 モーツァルトの隠れ名曲?”グラン・パルティータ”

45 Mozart: 'Gran Partita' Wind Serenade; Opera Wind Arrangements

ジェーン・グローバー、ロバート・ジョンソン(指揮)ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズ・ウインドアンサンブル、ニューヨーク・フィロムジカ・ウィンズ
  London Mozart Players Wind Ensemble, New York Philomusica Winds, Jane Glover & Robert Johnson

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 ブログ書きが非常に遅くなってしまいましたけども、先日紀尾井ホール室内管弦楽団の演奏会に行ってきました。

 私達はこのオーケストラの規模感と演奏、(あと会場である紀尾井ホール。通いやすく、桜並木やあじさいに喧騒が忘れられるのもポイントですね)がとても好きでここ数年定期会員として演奏会に出かけ、新しい音楽との出会いを楽しんでいます。
 紀尾井ホール室内管弦楽団はいわゆる常設のオーケストラとは違うのですが、まずは一度行かれてパンフレットを見るとそのメンバーに(演奏会を聴きに行かれる方ほど)驚くと思います。
 800席のホールですから演奏できてもブラームスの交響曲位までの規模だと思いますが、それ故に、フルオーケストラではあまり演奏されない新しい音楽との出会いもあるのです。

 先日の定期演奏会はオール・モーツァルトプログラムでした。
・セレナーデ第6番ニ長調「セレナータ・ノットゥルナ」 KV239
・交響曲第25番ト短調 KV183
・セレナーデ第10番変ロ長調 「グラン・パルティータ」KV361
指揮 ライナー・ホーネック/紀尾井ホール室内管弦楽団
 交響曲25番は映画アマデウスでもおなじみのナンバーでありますけども、これを挟んだ2曲はその編成から「とても美しい、凄くいい曲なんだけども、中々実演で聴く機会の少ない音楽」なのです。
 そして特に驚いたのがグラン・パルティータ。弦楽器はコントラバス1台のみ!(コントラファゴットが使われる場合もあります。この音源はコントラファゴットだと思います。)あとは全て管楽器(オーボエ2、クラリネット2、バセットホルン2、ホルン4、ファゴット2)で構成されており、オーケストラ公演なのに弦楽器の方は殆ど舞台からいなくなってしまうという、私でもはじめての体験をしました。
 グラン・パルティータを含むこの時代のセレナーデの多くは機会音楽(社交やお祝いごとのBGM的なもの)であり、音楽全てを通すと50分近くあります。(なのでコンサート後半はグラン・パルティータ一曲のみでした。)
 さて今回の聴き放題も、コンサートを振り返りたかったのでグラン・パルティータからです。
○セレナーデ第10番変ロ長調 「グラン・パルティータ」KV361
○オペラ「フィガロの結婚」から(全て吹奏楽編曲)
・序曲
・「例えば奥様が」
・「もう飛ぶまいぞこの蝶々」
・「愛の神よ」
・「これが行進だ」
○オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」から(全て吹奏楽編曲)
・序曲
・「私は神を感じる」
・「女も15になれば」
・「私はブルネットの方を選びます」
・「フィナーレ」
 当時はパーティの彩りのようなものでコンサート会場でじっと聴いているものではなかったのでしょうけども、一曲一曲が愉しく、また聴かせる内容なので、是非振り返りで聴きたい!と思い演奏会後はずっとこちらを聴いていました。ただ、奏者の実力が相当高いことが求められる上にハーモニーを奏でる難しさが合わさった音楽でもあり、実演で、また振り返りでも良い演奏が聴けたのは本当にラッキーだったと思います。

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