29 超軽量級のエロイカ。

29 Beethoven: Symphony No. 3 - Brahms: Variations on a Theme by Haydn

マクシム・エメリャニチェフ(指揮)/ニジニ・ノヴゴロド・ソロイスツ室内管弦楽団
Maxim Emelyanychev /Nizhny Novgorod Soloists Chamber Orchestra
(リンクから音源の頁に飛びます。)
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 前回「聴き放題、検索のコツ。その2」を書いていた時に、PCアプリでしか登場しない音源があるのならばそちらも意識して探さなくては!と調べて幾つか気になったものをプレイリスト化してみたけども、知らない音源をプレイリストとして聴いてしまうとどこがアルバムの終わりなのか良くわからなくなってしまうのですね(^_^;)ですから削除しました。
 それでもプレイリスト作成の際に選んだ音源はマイミュージック内に残るので、今度からはそうして,アルバム毎に聴き込んでみようと思いました。
 そしてこのアルバムを私がどうして選んだのか(昨日のことなのに)よく分からないのです(^_^;)挑発的なジャケットが目に止まったのか。はたまた大好きなブラームスの「ハイドン・バリエーション」が入っているのでそれでかな…。この音源はモバイルアプリで”Beethoven symphony 3”と検索しても出てきませんでした。(haydn Brahmsだとモバイルでも登場します)

交響曲第3番変ホ長調「英雄」 Op.55
(ベートーヴェン・1805年)
ハイドンの主題による変奏曲 変ロ長調 op.56a
(ブラームス・1873年)

 でもこの音源は相当意欲的な1枚だったようで、ベートーヴェンの交響曲第3番(エロイカ)から始まるからそちらから聴きだしたら…「え、なんかすごく軽くない??え、大丈夫??」という気分に。
 いや私は現代におけるクラシック界の動き…「楽譜を研究し、最新の研究に基づいたところからの演奏」というのにとても共感しているため、特に古典派あたりの交響曲は作曲当時を意図し人数が少なめに抑えられ演奏される機会も大変増えましたけども、それにしても軽い!!え?室内楽みたいでもあり、私達が連想するナポレオンのイメージじゃないよねこれ…。
 と思ってちょっと調べてみるとエロイカはナポレオンに捧げようとして、でも彼が皇帝になってしまったのに激怒して表紙を破って止めてしまった、というのが定説になっているのですけども、「その話自体はなかった」あるいは「ナポレオンのために作ったわけではない」という説もあるのですね(^_^;)
 後者はじゃあ誰に?ということになりますけども…それがルイ・フェルディナントというプロイセンの王子様。ベートーヴェンとも交流があり、しかも彼自身も作曲家だったという才能あふれる方ですが、若くして戦争で亡くなってしまいます。
 その説が本当かどうかは勿論定かではないですけども、この音楽を聴いてしまうとナポレオンじゃなくてこっちの王子様のほうが合ってるんじゃ…という気分になります。あまりに爽やかな演奏です。
 そういえばこの指揮者さんもルイ・フェルディナントに似ていますね(^_^;)
 
 この超軽量級のエロイカ・サウンドを繰り広げたマキシム・エメリャニチェフさん、そのあとのブラームスはしっかりとしたオーケストラの纏まりある響きを聴かせるので二度驚かせてくれます。ベートーヴェンとブラームスの間には約70年の時間が横たわっているので、その違いも併せて聴かせたかったのかな?
 しかしこの1枚の出会いでルイ・フェルディナントさん自身の楽曲も気になりますし(後で探してみよう)彼の死を惜しんで作られたというベートーヴェンやリストの楽曲も気になりますし(こちらも要チェックですね)エメリャニチェフさんもこりゃ気にせざるを得ないな、と思ったら去年東京交響楽団で客演していたえらい男前な写真のひとだったのか…なんだろう、やっぱりルイ・フェルディナントの再来なんでしょうか?(^_^;)

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