177 ハイドンと証城寺の狸囃子。

 177 <ハイドン交響曲集Vol.15> ハイドン:交響曲 第89番、第4番、第10番 飯森範親(指揮)日本センチュリー交響楽団
飯森範親(指揮)、日本センチュリー交響楽団
Norichika Iimori(conductor) Japan Century Symphony Orchestra

(上記リンクから音源に飛びます。)
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 実はこのブログで一番登場機会が多いだろう気がするコンビ…飯森範親指揮、日本センチュリー交響楽団のハイドン・マラソンシリーズは本当に興味深い音楽が詰まっていて、なのに音源として世に出されるペースもはやくて、確かそろそろ104曲の交響曲の半分を折り返したところではないでしょうか。
 このコンビの音楽が益々イキイキ充実しているなぁと感じているところに、なんと!番号の割にあまりにマイナー、冒頭が妙に日本の童謡「証城寺の狸囃子」に酷似している交響曲89番を取り上げている新譜が登場したということで、書きかけの他音源を差し置いて先に紹介することにしました😅(いや、そちらも今度ちゃんとご紹介します…。因みにバルトークだったりします。)
交響曲第89番ヘ長調(1787年)
交響曲第4番ニ長調(1760年頃)
交響曲第10番ニ長調(1760年頃)
 先にも書いたようにハイドンの交響曲は全部で104曲あり、大体数字が後半に行けば行くほど知名度も徐々に上がっていくのですけども、この89番はその前の著名な「88番ト長調”V字”」と比較されがちで、証城寺の狸囃子みたいであるとハイドン好きの日本人に記憶される以外ではあまり聴くことのない楽曲であると思われます。
 でもこの日本センチュリー交響楽団の演奏、良いですよー!特に4楽章は、それまでそんな音あったっけ?と思ってしまった程複雑で流麗な音形が聞こえてきます。
 私は元々変わり者的にこの交響曲を覚えていたものの、改めて聴き直して正直89番ってこんなに楽しい音楽だったっけ?と驚いたほどです。
 カップリングの4番と10番はハイドンの極初期の交響曲で、彼がエステルハージ家の宮廷楽長につく前の、モルツィン伯爵の音楽監督をしていた時代のものです。この組み合わせがまた明るくて古典派初期のハイドンらしさを満喫できるかと思います。
 とにかく聴いていて大変気持ちいいハイドンです。古典派の交響曲を実感するのにもとても楽しい一枚ではないでしょうか。
 気に入ったら是非是非他のハイドン・マラソンシリーズへと、あるいは関西方面の方は(日本センチュリー交響楽団の本拠地は大阪府豊中市)実際のコンサートへ足を運んでいただけたらと思います。

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