127 大好きなブラームスの2台ピアノは、更に3乗する?

 127  Brahms: Œuvres pour deux pianos (Intégrale musique de chambre), Vol. 9 (La Belle Saison Live)
エリック・ル・サージュ、テオ・フシュヌレ(ピアノ)
Éric Le Sage , Théo Fouchenneret(piano)

(上記リンクから音源に飛びます。)

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 ピアニストのエリック・ル・サージュが主宰するブラームスの室内楽全集(当然彼の参加しない弦楽四重奏なども含まれております。)は以前こちらでもご紹介したことがありますけども、第9集まで出ました。
 私にはとても嬉しい2台ピアノの作品集です。(元々大好きなんです😆)
 ブラームスは交響曲や室内楽曲の多くを一度4手(連弾)や2台ピアノ版として表現してから作曲しており、まるで大作の油彩作品に対するスケッチのように、単なる習作ではない作り手の魅力を感じるものが大変多いです。
 その音楽はピュアな感性がより凝縮されたような世界のように思え、このブログを手掛ける前から随分CDやコンサートで楽しんで聴いておりました。実際今までも何度も取り上げようかと考えていたのですけども、思っていただけで実際に取り上げるのは今回がはじめてでしたね😅
ハイドンの主題による変奏曲作品56b(1873年)
2台のピアノのためのソナタ(ピアノ五重奏曲)作品34b(1871年)
「大好きなブラームスの2台ピアノ曲の中でも特にお気に入りの楽曲」「元々大好きなエリック・ル・サージュのピアノ」「しかもUltra HDの高音質」というだけでも私には超絶ハッピーなはずなのですけども、この音源の魅力は他にももうひとつありました。
 それは、この音源が、あのクリス・マーネの平行弦ピアノによって録音されていることです!2台共ですよ!(クリス・マーネのホールで録音されているそうです)私がこの頃ずっと注目しているダニエル・バレンボイム発案のあのピアノが、こうやって他のアーティストにも注目されて、どんどん広がっていくのですね…。
 そのためか音の混ざり具合がとても独特です。2台の音が凄く分離独立した上で弾き手側の旋律がパシッと重なったときの揃い方がとてもシャープに聴こえるのはこの音源ならではないかととても思います。
 ブラームスが存命の頃はまだ平行弦と交差弦のピアノが共存していたはずですから、当時の演奏はこんな感じだったのか、それともブラームスがこれを聴いたらびっくりするか、それはちょっと分かりませんけども、大変お気に入りの一枚となりました!!
 ただこれを実演で聴くのは…難しいかなぁ。エリック・ル・サージュもレ・ヴァン・フランセ以外で来日してくれると嬉しいんですけど…。(オイ)でも全くないとは言えないので、そんな日を心待ちにしたいと思います。

 そして先にも書いたようにこの2台ピアノの2曲は、ハイドンの主題による変奏曲(本当はハイドンじゃないんですが…)は56aの管弦楽として、2台ピアノのためのソナタはピアノ五重奏曲として用いれています。そちらを先に聴いた方も大変多いのではないかと思いますけども、是非お試しになってみて下さい!リンクは管弦楽の方を取り上げています(こちらも大変素晴らしい楽曲です)

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