72 ベートーヴェン交響曲2番、なのにピアノトリオ。

72 Beethoven: Piano Trio, Allegretto in B-Flat Major, Symphony No. 2 in D Major
アトランティス・トリオ The Atlantis Trio

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 前回のシューマンに続き、ピアノ曲で聴く交響曲シリーズのようになっています。
ピアノ三重奏曲第1番変ホ長調 作品1-1(1795年)
交響曲第2番ニ長調作品36
(ベートーヴェン自身による編曲・1805年)
※Amazonの曲には交響曲1番となっているけども間違い

 ベートーヴェンは交響曲2番を自らピアノトリオ用に編曲しています。そちらと、ベートーヴェンのOp.1であるピアノトリオ第1番を組み合わせ、しかもフォルテピアノを用いた時代に即した演奏になっています。
 ピアノトリオ1番を作曲した当時はまだ18世紀(1793年頃)、23歳青年真っ盛りのベートーヴェンの若々しさというか…それもありますけども、ちょっとハイドンっぽい感じも受けたりして、聴いていて彼らしくないような、何故か照れくささも感じたりもします。(それでも最終楽章などはベートーヴェンだなぁという感じは凄くしますけども)
 意外な側面を伺える気がするのは以前ブログでも取り上げた彼のセレナード集にも共通するように思います。ベートーヴェンは大好きだけども疲れるかも、という私のような^^;方にうってつけだと思います。
 これに一部しか残っていないけどとても可愛らしい感じのピアノトリオ変ロ長調(1812年)を挟んで、交響曲2番のトリオ版です(1802年、編曲は1805年)
 多分これも演奏会ばかりでなく、どうにかしてこの曲皆さん聞いてーー!みたいな作曲側の要望があって人数が少なくてすむピアノトリオが出来たように思えます。なんですが、私はその後本来の交響曲でも聴き比べているのだけどもピアノトリオ版の方が好きなくらいです^^;このアトランティス・トリオの演奏がとても楽しいからかも、ですけども。
 ベートーヴェンが交響曲を自ら編曲したのはこの2番ピアノトリオ版だけです。コンパクトながらベートーヴェンらしいドライブ感と風通しの良さを両方感じられるこの音楽、一度お試しになられてみてはいかがでしょうか?

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