56 ベートーヴェンの「機会音楽」。

56  Beethoven: Sérénade et variations

Pierre Lénert(ヴィオラ), Patrick Gallois(フルート), Jeff Cohen(ピアノ), Frédéric Laroque(ヴァイオリン), Cyril Lacrouts(チェロ)

(リンクから音源に飛びます。)
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 現代では耳馴染みのあまりない「機会音楽」という言葉、私はクラシック音楽を聴きだして10年位たってから知ることとなりました^^;
 といっても接するのが全くはじめてだったという訳では有りません。寧ろよく聴いている音楽のジャンルの多くが「機会音楽」に属しているものだ、ということでしょうか。

 セレナーデ、カッサシオン、ディベルティメントといったものから結婚行進曲まで、音楽としての名称は様々ですが、「なにかの行事に用いられるBGM的な存在」はまとめて機会音楽と呼ばれるのですね。
 当時は貴族が開く特権階級のパーティなどで演奏されたものだと思われます。あくまで行事が主役であり、音楽はその彩りであれども脇役的な感じといったところでしょうか。
 今でもレストランやスーパーでかかっている有線などはこの「機会音楽」現代版といったことになるのでしょうか。
 そういった視点を知った現在では、私も時折PC作業などにこういった機会音楽を聴き放題から意識して探し出すようにしています。
 確かに作業のながらで聴くような軟で邪な^^;聴き方であっても、心地よく感じられるものが多いですね…。そんな中の最近のお気に入りがこのベートーヴェンのセレナーデなどが入った機会音楽です。

 フルート, ヴァイオリンとヴィオラのためのセレナード Op. 25
   2つのオブリガート眼鏡付きの二重奏曲 変ホ長調 WoO 32
   ノットゥルノ(夜想曲) Op. 42
※Op.8を編曲→更に20世紀のビオリスト、ウィリアム・プリムローズが編曲

 いずれもベートヴェンがお若い頃の作曲したものばかりです。
 交響曲は真剣に聴かなくては!という気合と若干のプレッシャーを感じるものですけども^^;これらの機会音楽はそういった事がなく、メロディーがかけ合う楽しさを時折味わいながらも、作業にも集中できるので^^;機会音楽はまさに多忙な現代にも使える音楽の宝庫といったところです。
 ベートーヴェンからの「圧」が気になり好きだけどもそうしょっちゅう聴くことができない方も、意外なまでに爽やかに駆け抜ける数十分ですので取り入れて楽しんでみてはいかがでしょうか?

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