43 ハイドンのお誕生日を祝ったあとで。

43  Haydn: Piano Sonatas Nos. 48-52

ロナルド・ブラウティガム(フォルテピアノ)
 Ronald Brautigam

 (リンクから音源の頁に飛びます。)
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さて令和という新元号も誕生し、一昨日になってしまいましたけども、3月31日日曜日はハイドンのお誕生日でした。
 こんな日には雑司が谷の拝鈍亭。今回はこんなプログラムのコンサートがありました。

「ハイドン鍵盤音楽の世界13」
フォルテピアノ・上尾直毅
ソプラノ・鈴木美登里
(フォルテピアノ独奏)
・メヌエットハ長調Hov.Ⅰ-97
・ソナタ ハ長調Hov.XVI-35 (48番)
(歌曲)※ドイツ語
・同じこと Hov.XXVIa-6
・流せ、煮えたぎる涙をHov.XXVIa-19
・宗教歌 Hov.SSVIa-17
(フォルテピアノ独奏)
・ソナタ変ホ長調Hov.XVI-38 (51番)
(歌曲)※英語
・愛の苦痛 Hov.XXVIa-26
・追憶 Hov.XXVIa-29
(フォルテピアノ独奏)
ソナタニ長調 Hov.Hov.XVI-37 (50番)

 この日雑司が谷にいらっしゃったハイドンファンの方が皆さんもう大喜びの、ドイツ国歌にもなっているあの旋律「神よ、皇帝フランツを守り給え」をハイドンに置き換えたアンコールも(そしてどこからか正装+カツラを被ったハイドンさん(鈴木秀美さん)が現れるサプライズも!)ありましたけども、とにかくコンサートではハイドンの歌曲を聴けるチャンスが本当に少ないので、鈴木美登里さんの、美しい歌声の中にどこか語りかけるような歌声と多国籍の歌詞に、当時からインターナショナルで、ハイドン先生は本当にスーパースターなんだなぁ…と感心しきりでした。

 なので今回は歌曲から…といきたいのですけども、私はなにせ不勉強なもので(^_^;)今回はピアノ・ソナタの方を音源でおさらいしていました。(またそのうち歌曲もきちんと復習したい…けども課題は溜まっていく一方(^_^;)

ピアノソナタ第35番 ハ長調 作品30-1 (第48番)
ピアノソナタ第36番 嬰ハ短調 作品30-2 (第49番)
ピアノソナタ第37番 ニ長調 作品30-3 (第50番)
ピアノソナタ第38番 変ホ長調 作品30-4 (第51番)
ピアノソナタ第39番 ト長調 作品30-5 (第52番)
※いずれも1780年出版。番号は20世紀のハイドン研究家ホーボーケンによる分類。上記でもHov.となっているものです。一方コンサートでもアルバムリストでも()となっているものの番号は20世紀後半から21世紀にかけの研究家ハワード・チャンドラー・ロビンス・ランドンによるもの。アルバム内ではそちらが主題で明記されているのですが、自分が聞き慣れたホーボーケンの方を今回採用しています。

 今回のピアノ・ソナタは全てアウエンブルッガーさんという「大変優秀な(でも職業ではない)女流ピアニスト」という方に献呈されたものだそうです。お父さんがお医者様でもあり、トントントン、と聴診器で胸を叩くようなあの動作(打診法)を開発した方だとか…。
 今回の音源で復習することになりましたけども、きっとこのジャケットのお二人がアウエンブルッガーさんなのでしょうね。35番(48番)は特に有名で、ピアノ教材のソナタアルバムやソナチネアルバムにも収められているそうです。ピアノを習っていた方は触れられた事もあったと思います。いずれの曲も軽快かつどこか優しい感じを受けます。フォルテピアノ演奏なので一層そう思えるのでしょうか?

 しかしハイドン先生、世界の片隅にあるような日本でこうして287歳のお祝いされているだなんてもし聞いていたらびっくりでしょうね…。ちなみに日曜日に開催される拝鈍亭の次のハイドンお誕生日は2024年だそうです。覚えておいて、その時は一緒にお祝いを!(いや、ハイドンの公演自体はその前にもちゃんとあります(^_^;次は5月19日17時から弦楽四重奏だそうです。まだどこにも記載がないのでご興味ある方は覚えておいて当日に備えてください。)
 

↑こちらは拝鈍亭に飾られているハイドンの素敵な肖像と、こちらは研究のためにという名目で切り離されて転々としていたという(^_^;)ハイドンの頭蓋骨と、かつらを取ったハイドンの肖像画だそうです…やっぱりカツラ、蒸れるのかな…(^_^;)

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