33 ハイドンのピアノトリオは宝の山!

33 Haydn: Complete Piano Trios, Vol. 1

Trio 1790
(リンクから音源の頁に飛びます。)
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 昨日は地下鉄で護国寺へ。駅から徒歩5分くらい歩いたところにあるお寺、本浄寺に行ってきました。知る人ぞ知る東京の音楽スポットがこのお寺にあるからです。
 それが「拝鈍亭(はいどんてい)」です。チケットなどの前売りなし当日先着83名まで。おこころざしを木の箱におさめ、いざ中へ!
 歌舞伎調のハイドンの肖像画や針金アートが温かい木の空間とともにお出迎えしてくれます。











 
  拝鈍亭(はいどんてい)は写真のような感じのところです。 
 お寺の中にあるとは思えない落ち着いた、かつ室内楽にぴったりのホール(というよりも法話室)です。落語や講談などの催しも開かれていますけども、音楽についてはハイドン・オンリー!
 ※写っているピアノはワルターの5オクターブのフォルテピアノ(レプリカ)。古典派(ハイドンからベートーヴェン初期位)の演奏によく用いられるタイプです。今のピアノにあたるフットペダルの機能は膝の部分にあります。
 昨日はここで「はいどん楽遊会・その三十」としてハイドンのピアノ・トリオ演奏会が行われました。
 荒木優子(バイオリン)/鈴木秀美(チェロ)上尾直毅/(フォルテピアノ) 
ピアノ三重奏曲第40番 Hob.VX-40(1755-60・6番)
ピアノ三重奏曲第19番 Hob.VX-19(1793/94・33番)
ピアノ三重奏曲第6番  Hob.VX-6(1784・19番)
ピアノ三重奏曲第18番 Hob.VX-18(1793/94・32番)
 ハイドンの音楽は本当に膨大な種類(交響曲、協奏曲、オペラなどの種類)、および曲数が存在していて、その全ての分類のためにホーボーケン番号というものが使われるのですけども、はて、いざ音源を探そうとすると、アルバムには作品番号(カッコ内のもの)で書かれているものも多いため、素人にはどちらかどうなのか分からなくて困惑する…😨
 こういった多作であることもハイドンがごく一部を除いてあまり演奏されない原因の一つになっているように感じられますけども、そういうのって何だか勿体無いと思えるくらい、ハイドンはどの音楽もチャーミングなんですよね。(あるいは盛り上がってエキサイトするか)※ですから私も彼をアイコンとしてお借りしているわけです…。
 そんな才能あふれるがゆえに不遇な気もするハイドンの作品ですが、ピアノトリオはその中でもどなたでも楽しんで聴けるように昨日の演奏会で感じました。鍵盤楽器と弦楽器の三人の掛け合いがより分かりやすく心に響いてくるからです。フォルテピアノの音色がガット弦の響きと絡まり溶けあって出来るハーモニーは焼き立てのホットケーキの上で溶けていくバターのよう。気分はエステルハージ宮殿のお茶会です(出てくるのはホットケーキではないと思いますけども…(^_^;)
 さて折角素晴らしい演奏会でとても心にキラキラをもたらしてくれたのだから、その余韻を楽しみたい&復習もしておきたいので聴き放題で探してみましたら…つまずいたのがやっぱりこれ。先程あげたこの「ホーボーケン番号と作品番号の違い」
 そんな!ただでさえ覚えられないのに、この番号違いをどう処理したら良いの…となった時に見つけたのがこのトリオ1790のシリーズでした。
「良かった、ホーボーケン番号で書いてある!」
 これで安心して復習出来る&次の予習もできる!ととても嬉しくなったのでした(^o^)

 トリオ1790の録音もフォルテピアノで演奏されていることの良さがとても出ているので、ご自宅でもハイドン時代の音楽を再確認できるのではないでしょうか?しみじみいい曲ばかりですよ。
(トリオ1790のハイドン三重奏シリーズは1~8まであり、5以外は全て聴くことが出来ます。全部聴いた上で、残りの5→Hob.XV:24-26, 31, 32はまた探してみますか…)
 
 さて拝鈍亭の次の公演は意外とはやくて、再来週3/31日17時~にハイドンのピアノ・ソナタと歌曲をソプラノ/鈴木美登里さん、フォルテピアノ/上尾直毅さんで行われます。
 実は当日はハイドンさんのお誕生日でもあります!是非ハイドン・ファンの方もふらりと上質な音楽を聴いてみたくなった方も是非この楽しい空間に来訪してみてはいかがでしょうか?

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